一般社団法人日本新聞協会が、ショートドラマ「いま手もとに、確かな情報源はありますか。」(全3話)を2026年10月29日(木)に公開しました。公開先はYouTubeの「新聞科学研究所」チャンネルなどです。物語の舞台は、集中豪雨に襲われた架空の町。SNSで拡散したある情報をめぐって起きる出来事が描かれています。
描写の視点となるのは、情報を発信したインフルエンサー、その情報を家族や友人に広めたフォロワー、そして事実確認に動く新聞記者の3つです。

豪雨の佳空町で、一本の動画が混乱を呼ぶ
集中豪雨が発生した佳空町(かくうまち)。インフルエンサーのマチダは、ネット上で拾った断片的な情報をつなぎ合わせ、「佳空町の化学工場から薬品が流出し、名産の野菜が汚染された」と言い切る動画を投稿します。この動画が大きな反響を呼び、野菜の買い控えや廃棄、病院への問い合わせが相次ぐなど、混乱は広がる一方に。そんななか、佳空町を取材していた新聞記者たちは町の騒ぎを耳にし、集めた情報を照らし合わせて一つの「事実」にたどり着きます。

インフルエンサー・フォロワー・記者、各話のストーリーと狙い
第1話「インフルエンサー編」(約3分)で描かれるのは、再生数もフォロワー数も伸び悩んでいる動画投稿者のマチダ。豪雨のニュースをきっかけに撮った「注意喚起動画」が久々に大きな反響を集め、さらに刺激的な投稿を重ねていきます。この話では、情報の正確さより注目を集めることが優先されかねない情報環境の危うさを描き、人目を引くことが経済的価値につながる「アテンション・エコノミー」の構造を伝えています。
第2話「フォロワー編」(約3分)では、マチダの動画を見るのが日課という会社員・ユイが登場します。注意喚起動画を見た彼女は、家族や友人を心配する気持ちから情報をシェア。その後、友人から思いもよらない返事が届きます。作中では野菜の買い控えで農家が打撃を受け、病院にも人が殺到。家族や友人を思っての善意のシェアであっても、情報が誤っていれば混乱を広げかねないことを示し、共有する前に立ち止まって信頼できる情報源で確かめる大切さを伝える内容です。
第3話「記者編」(約5分)には、豪雨の被害を取材している新聞記者の佐伯と矢野が登場します。風評が本当かどうかを確かめるため、2人は工場や役所に足を運んで話を聞き、手分けして動いていた別の記者の取材結果とも突き合わせて、一つの「事実」にたどり着きます。新聞社では、記者がそれぞれの持ち場で見聞きした多くの情報を照らし合わせ、「事実と言えるかどうか」を確認してから発信しています。この話では、そうした報道機関の地道な取材と検証の過程が描かれています。
キャスト・公開先と特設ページ
出演者と役どころは以下のとおりです。
- 多田昌史(マチダ)
- 竹内茉音(ユイ)
- 山口知紗(佐伯記者)
- 苅田裕介(矢野記者)
- 小沼朝生(倉田デスク)
- 林田直樹(髙橋工場長)
公開先はYouTube「新聞科学研究所」チャンネル、Instagram(@newspaper_labo)、Facebook(@nplabo)。企画は日本新聞協会 新聞メディアの強化に関する委員会が担当しています。あわせて公開中の特設ページでは、各話のあらすじや制作意図のほか、不確かな情報はなぜ広がるのか、シェアする前に何を確かめればいいのか、記者は実際にどう事実を確かめているのかといった、ドラマのテーマを掘り下げる記事も読むことができます。
日本新聞協会は、全国の新聞社・通信社・放送局が倫理水準の向上を目指す自主的な組織です。年1回、優れた報道に新聞協会賞を贈っているほか、新聞の魅力を伝える活動やNIE(教育に新聞を)の普及にも取り組んでおり、横浜市でニュースパーク(日本新聞博物館)を運営しています。
出典:一般社団法人日本新聞協会




